場には、見積りの段階では気付かなかった場所や足場の関係でどうしても腹ばいになったり、おかしな姿勢で塗装をしなければならないところが存在することがあります。
どうしても塗りにくく、かつ目に付かないような場所については、人間としての自然な感情として、「まあ、ここくらいは簡単にしておいてもかまわないだろう」というような怠け心がついつい出てしまうものです。 作業上の手抜きは、技術や経験からくるものではありません。 それは職人としての心構えや忍耐力、プロ意識にかかわる問題です。 悪い言い方をしてしまえば、手抜きをしようと思えば、いくらでもすることができるのです。 |
よく見る見積書の形式に、「一式、坪○円」という計算方法ですべて出されたものがあります。
これは、あまり信頼できる見積書とはいえません。 なぜなら、たとえ同じ大きさの家であっても、すべて同じ価格になるとは限らないからです。 壁の素材の違いで材料費も異なってきますし、「最近の家」と「木・鉄の多い昔の家」でも、価格は違ってきます。 |
はじめにわざと根拠のない高額な見積もりを出しておいて、値引きをすることで割安感を演出する見積もりもあります。 人間として、高い金額から下に下げられるとお得感を感じてしまいますが、本当にそれで大丈夫ですか? 値引きなら、値引きできる理由があるはずです。 やみくもな値引きは、作業に影響する場合もあるので、安易に納得することには注意してくださいね。 特に足場代をサービスするというものもありますが、それはかなり無理があるはなしです。 その分、工事内容にしわ寄せがいっていると考えてもらっていいでしょう。 |